完成してからでは見えない、地震とシロアリへの備え
7月28日に発生した「令和8年熊本地震」により、亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
今も続く揺れへの不安や、厳しい暑さの中で避難生活を送られている方々のご負担を思うと、胸が痛みます。一日も早く穏やかな日常が戻ることを、心よりお祈りいたします。
大きな地震が起こるたび、住まいをつくる私たちも、家族の命を守る家の構造について改めて考えさせられます。
現在施工中の住まいでは、完成すると壁の中に隠れてしまう大切な部分の工事が進んでいます。
繰り返す揺れに備える「Kダンパー」

今回の住まいでは、1階の4か所に制振ダンパー「Kダンパー」を設置しました。
Kダンパーは、地震のエネルギーを摩擦熱に変えて吸収し、建物の揺れや変形を抑える装置です。地震の力に抵抗する「耐震」と、揺れのエネルギーを吸収する「制振」、両方の役割を担います。
一度の大きな揺れだけでなく、その後に繰り返す地震に備えるためには、建物を強くすることに加え、構造体にかかる負担をできるだけ小さくすることも大切です。
無垢の木でつくる、家の骨組み

無添加住宅では、接着剤で張り合わせた集成材を構造材に使わず、無垢の木にこだわっています。
木が本来持つ油分や粘りを生かすため、未乾燥材(グリーン材)を使用。構造用合板などの面材ではなく、無垢の筋交いで耐力壁をつくります。
無垢の構造材と筋交いで地震の力に抵抗し、そこにKダンパーを組み合わせることで、繰り返す揺れにも粘り強く耐えられる住まいを目指しています。
写真は、無垢の木が並ぶ外壁下地の施工風景です。仕上げ材に隠れる前の今だからこそ見ていただける、無添加住宅らしい家づくりの一場面です。
シロアリから無垢の構造材を守るホウ酸処理
丈夫な構造を長く保つためには、地震への備えだけでなく、シロアリや腐朽から木材を守ることも欠かせません。
構造材には、ホウ酸による防腐・防蟻処理を施します。
ホウ酸は無機物のため、時間の経過によって揮発・分解しにくいことが特長です。雨水や漏水などによって流されない状態が保たれれば、防蟻効果が長期間持続します。
制振ダンパーもホウ酸処理も、家が完成すれば壁の中に隠れてしまいます。けれども、長く安心して暮らすためには、こうした見えなくなる部分こそ大切だと私たちは考えています。
今しか見られない構造を、現場でご覧ください
完成した住まいでは、漆喰の壁や無垢の床の心地よさを体感できます。
一方、構造の段階では、
・無垢の柱や梁、筋交い
・制振ダンパーの設置状況
・ホウ酸による防腐・防蟻処理
・外壁の内側に隠れる下地や施工方法
など、完成後には見えなくなる家づくりの中身を実際に確かめていただけます。
図面やカタログだけでは分かりにくい「何が家を支え、どうやって長く守るのか」を、現場を見ながら分かりやすくご説明します。
工事の進行に伴い、構造をご覧いただける期間は限られています。これから家づくりをお考えの方、自然素材の家の構造に興味のある方は、ぜひこの機会に構造見学へお越しください。
ご見学は予約制で、個別にご案内いたします。ご希望の方は、お問い合わせフォームまたはお電話・メールよりお気軽にご連絡ください。