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田端広子の「Moss House通信」

淡路市での上棟を迎えて

本日、淡路市にてT様邸の上棟を行いました。 時期外れの梅雨空が続き、少し前までのお天気の心配はどこへやら。 すっかり夏空の下の棟上げと相成りました! お天気も心配。 コロナも心配。 いやいや、なにより熱中症が心配! 前日から水分補給&アイシング用のパウチドリンクを冷凍庫に入るだけ入れて凍らせました。 大工さんが用意していたスポーツドリンクを冷やすための氷も買い足し買い足し。 コンビニでロックアイスが買えるのがありがたい夏です。 雲が出てくれたり、涼しい風が吹いてくれたり おかげで倒れる人もなく無事に野地板を葺くところまでいけました。 そして、今日の上棟に至るまでには実は長い道のりがありました。 「ウッドショック」 木が買えない! 価格の高騰だけではなく、材木が足りない。 用意できない。 これまで取引していただいていたプレカット会社さんでは私たちが使う材料が賄えないとのことで、目処が全く立たない窮地に立たされました。 そもそも、外材(北米からの輸入材)の影響からはじまったウッドショック。 普段、集成材の柱を使っていた会社も国産桧にスライド。需要と供給のバランスで国産材も高騰。 なんで!? 桧がないって。 困り果て、無添加住宅の繋がりのある亀岡の材木会社さんに相談しました。 「なんとかしましょか」 そう言っていただき、何とかこの日を迎えることができたのです。 初めてお世話になるプレカット会社さん。 床合板は? -使いません。 この梁はEW(集成材)になります。 -いや、無垢でなんとかなりませんか? 野地の合板は? -杉の野地板なので。 久しぶりのやりとりです。 この業界のスタンダードとは、こだわる仕様が異なるもので…。 材木自体が手に入りづらいこの状況で、貫けるのか不安もありました。 でも、譲れないものがあるのです。 「家を長持ちさせるために、集成材は使いません。」 そう宣言しておいて、手に入りづらいから使ってもいいですか?とは言えません。 最悪、待ってもらうしかない。 でないと、モスハウス田端の存在価値がなくなってさしまいそうで。 桧の柱、杉の野地板、間柱も根太も無垢材で揃えることができました。 本当にありがとうございます! 今日の上棟は、いつにも増して感慨深いものがありました。