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田端広子の「Moss House通信」

震災のこと

元日の能登半島地震により被災されたみなさまにお見舞い申し上げます。

1月17日が過ぎて、ようやくこのことばから2024年の発信をさせていただきたいと思います。

年末29日に仕事納めをし、新年は4日から業務を開始させていただいております。

 

最近はテレビを見る機会が減り、震災の映像も朝のニュース番組で目にする程度ですが、輪島の火災映像には特に胸を締め付けられます。

1995年に起きた阪神淡路大震災で、私の自宅は全壊。

近所は一面火事で焼けてしまいました。

炎が上がる長田の町をヘリで映すテレビの映像とリンクします。

震災のこととなると、いろんな感情や思いがめぐり巡って永遠に話が終わらなくなりそうなので、当時の振り返りはここでは書きませんね。

阪神淡路のときにも、木造家屋がたくさん倒壊しました。

当時の被害の調査を受けて、耐力壁のバランスや地盤調査の義務化など、2000年の新耐震基準がつくられました。

今回の能登半島でも建築の専門家が調査に入っておられるようですので、調査が進んで新耐震の基準が十分だったのかどうか、検証が気になります。

あと、少し個人的に気になっているのが、蟻害(シロアリ)の影響。

建築当初の耐震性にももちろんよりますが、木造の場合シロアリ被害を放置したままの家屋が現存するのも事実です。

古くて耐力壁も金物も十分ではない建物でも、蟻害が少ない家は倒壊していなかったりしないのかな。

合板や集成材の接着剤の劣化は、倒壊に影響していないのかな。

いろんな目で調査をしてほしいです。

建てた直後の耐震性ももちろん重要ですが、10年20年と住み続けていった後の強さも必要ですよね。

「長く安心して暮せる家」

家づくりに携わる者として、改めて心に刻んで今年も歩みたいと思います。